よく効く痛み止めって?ドラッグストアでの選び方
種類の多い痛み止め
痛み止めはドラッグストアでも買えることは皆さん知っていると思います。
しかし一口に痛み止めと言っても、たくさんのメーカーやいろんな成分があります。
その中で自分に合った薬を選ぶのは難しいと思います。
実際に購入する基準人それぞれかと思います。
【購入基準】
- 値段
- 販売メーカー
- 効き目の強さ
- 副作用の負担
- 子供でも使えるかどうか
大体このあたりになるかと思います。
実際に痛み止めで市販されているものは(ほとんど)ジェネリック医薬品のものになるため値段はほぼ変わりありません。
しかし、一錠当たりの値段が高いメーカー、安いメーカーが存在しますし、同じメーカーでも値段が異なることもあります。
高いメーカーと安いメーカーは単純に採算のとれやすさで、製造コストや広告費、利益率などか産出され価格が決定されます。なので広告がないPB(プライベートブランド)などの自社生産品は値段が抑えられていたりします。
同メーカー品でも値段が違う場合
この場合は予想しやすいと思いますが、薬の成分の違いによって価格が決められます。一口に言っても痛み止めと言っても成分は複数種類あります。
痛み止めの種類【強さ順】
【とても強力】
ジクロフェナク(ボルタレン)
インドメタシン(インダシン、インフリー等)
ザルトプロフェン(ぺオン)
【強い】
ロキソプロフェン(ロキソニン)
セレコキシブ(セレコックス)
メロキシカム(モービック)
【少しマイルド】
イブプロフェン(ブルフェン)
【マイルド】
上記の薬はまとめてNSAIDs(非ステロイド性鎮痛抗炎症剤)となります。
NSAIDsは鎮痛薬の中では総合的に弱い部類になります。
鎮痛薬で強い順で並べると、
モルヒネ(麻薬)>コデイン(オピオイド系麻薬)>NSAIDs
の順になりますが、上位2つはそもそも副作用も強いので、単剤ではドラッグストアでは販売していません。混合剤としては販売されています。 例外として咳止め薬の中に、非依存性の咳止め薬も販売しております。(ブロン液エース《エスエス製薬》)
ということで、解熱鎮痛剤の市販品はすべて非麻薬性になります。というよりも、ほぼ全ての市販薬がNSAIDsになります。
【薬の選び方】
解熱鎮痛作用重視➝ロキソニン(ロキソプロフェン)
【第1類医薬品】ロキソニンSプレミアム 24錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
【第1類医薬品】ロキソニンS 12錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
【第1類医薬品】ロキソニンSプラス 12錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
生理痛重視➝イブプロフェン
【指定第2類医薬品】イブA錠 60錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
【指定第2類医薬品】イブクイック頭痛薬DX 40錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
15歳以下の小児➝アセトアミノフェン
《薬の副作用》
【共通】発疹、かゆみ、吐き気、皮膚障害、胃の不快感、アナフィラキシーショック、肝障害、腎障害、消化器潰瘍、
【ピリン系】 イソプロピルアンチピリン
皮膚粘膜眼症候群、中毒性皮膚壊死症、ショック症状、再生不良性貧血、肝毒症
【プロピオン系】イブプロフェン・ロキソプロフェン
胃酸分泌障害、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、
肝障害、悪心、嘔吐、中毒性表皮壊死融解症、スティーブンス・ジョンソン症候群
《禁忌》アスピリン喘息、消化性潰瘍、肝臓病、心臓病、妊娠後期
《副作用》胃酸分泌制御、胃粘膜保護阻害、胃潰瘍
【解熱・鎮痛・抗炎症作用の強さ】
《ピリン系》イソプロピルアンチピリン 解熱作用↑ 鎮痛作用↗ 抗炎症作用
《アセトアミノフェン系》アセトアミノフェン 解熱作用↑ 鎮痛作用↗ 抗炎症作用↓ ※小児服用可
《プロピオン酸系》イブプロフェン 解熱作用↗ 鎮痛作用↑ 抗炎症作用↑
《プロピオン酸系》ロキソプロフェン 解熱作用↑↑ 鎮痛作用↑↑ 抗炎症作用↑
《アセチルサリチル酸ー非ピリン系》アスピリン 解熱作用➝ 鎮痛作用➝ 抗炎症作用➘ ※少量服用で抗血小板作用あり
【なんだかんだでロキソニン最強】
全体的な効果はロキソニンが圧倒的。しかし、副作用も圧倒的。なので副作用対策の胃粘膜を保護する胃薬が必要となります。
【個人的にイブプロフェンがオススメ】
イブプロフェンは抗炎症作用が強いため、腫れ(発赤)にも効果があります。特に顔にできものができた時に赤みが減少したので、痛みの割に腫れが気になるときに効果を発揮します。皮膚科でよく治療薬と一緒に処方される理由はこれかもしれません。
【子供にはアセトアミノフェン】
どうしても小児は内臓機能が未発達なため、大人が使える薬でも子供では禁忌または使用を避ける必要が出てきます。痛み止めで使えるのはこのアセトアミノフェン位しかなく、抗炎症作用は低いので、炎症が強い場合はすぐに医療機関の受診をお願い致します。
今回は飲み薬しかお話しできなかったので、次回はハップ薬(外用薬)についてお話ししたいと思います。