深淵が深遠しているブログ

個人的にヘルスケア・フィットネスについて思いつく限りに語っていきます。

季節の変わり目【かぜ症候群】

風邪はほとんどの人がすぐにイメージできるものだと思います。症状は発熱、寒気、のどの痛み、鼻水・鼻づまり、咳、たん、おなかの痛み、頭痛、関節通、筋肉痛などがあげられるかと思います。

 

風邪の原因ウイルスの多くを占めるのが、「ライノウイルス」その次に「コロナウイルス」と続いていきます。

 

【ライノウイルス】

 

 潜伏期間が1日~3日と比較的短く、繁殖するための至適温度は33度前後であるため、体内の深部には感染増殖しにくく、ほとんどが、上気道と呼ばれる、鼻、のど、気管支あたりで感染・増殖してゆきます。また、このウイルスに感染しても高熱になりにくいのが特徴です。発熱しても37.5度前後で推移することが多くなります。

症状の王道の流れ
  1. 喉に違和感が生じ、次第に痛みが出現
  2. 鼻の奥に違和感が生じ、次第に鼻水・鼻づまりが生じる
  3. だんだん痰の量が多くなり、半透明~淡黄色に変化し、咳が出る。

 熱はこの間に出る場合と出ない場合があります。*1

 

 

【血清型が多く遺伝子変異しやすい】

ライノウイルスには100種類以上の型が存在し、シーズン毎に違うことがほとんどなので、一度免疫を獲得しても、殆ど意味がなく別の型のライノウイルスに感染することになります。

 

 【感染経路】

 感染経路には飛沫感染接触感染のパターンがあります。

  【飛沫感染

  咳やくしゃみなど、飛沫状にウイルスが撒き散ることで他者へ感染していきます。室内などの密閉された空間の中では、飛沫上のウイルスは1時間程度は空気中に滞在するので、目に見えない状態で感染の機会に晒されてしまいます。そのため不特定多数の人がいる場合は、マスクを着用することをお勧めしています。

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 【接触感染】

電車のつり革や学校・職場のドアノブなど、公共の場における不特定多数の人物が使用する部分からの感染になります。この場合、手に付着した場合は手から感染しませんが、その手で顔に触れた時に目や鼻、口の粘膜を経由して感染が成立します。顔に手が行ってしまう人は要注意です。(この場合もマスクをしている場合は、鼻と口は守れます) 

 

 【感染が成立してしまったら】

 潜伏期間ののち、倦怠感とのどの違和感が生じます。低い確率ですが、この時点で休養をしっかり取れた場合、症状が進行せず、翌朝には治っている場合があります。

しかし、殆どの方は慢性な疲労などでそう簡単に免疫力が上がるはずもなく、そのままのどの痛みに移行していきます。

【ライノウイルスに抗ウイルス薬(特効薬)はない】

ライノウイルスは変異しやすいウイルスのため、特効薬は存在してません。そのため対症療法で治療していくことになります。

・痛み止め(NSAIDs)が比較的有効とされているので、頭痛やのどの痛みに効きやすくなっています。

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・総合感冒薬は症状が強く体力が消耗しそうな時に飲みましょう。それ以外の時は飲まない方がウイルスの排出が早くなります。

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麻黄湯などの漢方については、体温を上げる作用がある為、体温がなかなか上がらない時に使用すると体温を上げて免疫機能を活性化させることができます。しかし、発汗が多い時に飲むと、さらなる脱水症状を進めてしまうため使用を控えてください。

 

【第2類医薬品】「クラシエ」漢方麻黄湯エキス顆粒 45包

 

【風邪でも悪化する場合がある】

喘息持ち(アレルギー体質、先天的に気管支が小さい)の場合、特に注意が必要です。喘息持ちは気道狭窄を起こしやすく、呼吸困難や喘鳴により息苦しさを顕著に感じるため、咳・痰の症状が重くなってしまいます。また、咳などで気管支や肺の粘膜が傷つき、その刺激によってさらにせき込みやすくなるので、気管支炎や肺炎に進行しやすくなってしまいます。

 

風邪のウイルスでも人によっては重症化する危険がある為、風邪気味の場合でもしっかりマスクの着用をして手洗いとうがいの励行をエチケットとなります。

 

【ライノウイルスの対策は意外に難しい】

 

ライノウイルスはアルコールに対して耐性を持っています。そのためアルコール消毒と合わせて流水で手を洗いウイルスを流す必要があります。流水だけでも一定の効果はありますが、石鹸を付けて洗うことが推奨されます。またうがいは口腔内に入ったウイルスを洗い流すだけでなく、のどの湿度を上げることで感染を防ぐ働きもあるので、風邪が流行しているときは特にうがいはこまめに行うべきでしょう。

 

抗生物質は使用できない】

ウイルスは非常に変異しやすい存在であり、ライノウイルスも血清型が100種類を超えるくらいある為、それぞれに対応した特効薬はありません。しかし、小児や高齢者の方は免疫力の低下で二次的に細菌感染症を引き起こすことがあります。その対策として抗生物質が処方されますが、必ず医師の判断となる為、必ず処方されるわけでない事を意識しておきましょう。

*1:この順番でない場合、通常の風邪でない可能性があるため、病院へ行くことを勧めています